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お知らせが遅くてすみません。
一応新刊的なものも出ますので告知です。
オフは結局間に合わず長編も間に合わず、でもコピーの薄いのが2冊でます。
12/30 2日目 恋戦記師弟SP 東5ホ-09b
小説のみの取り扱いです。
銀魂の沖神(既刊のみ*今回で頒布最後にしようかと思ってます)と、
うたプリの翔春本をすこし持っていく予定です。
【新刊】
「星に触れる」
A5 コピー 30Pくらい 300円
三国恋戦記 孔明×花
ドラマCD前後、師匠が自分に触らなくなった気がして不安になる花と、じれった孔明さんの話。
ちょっとだけ紹介↓
*****************************
「おはようございます!」
柔らかな声が、無機質な部屋にふんわりと咲く。
誰が来たのかなどわかりきっていることだったが、それでも振り向いてその姿を捉える。
「おはよう、花。今日は早いね、どうしたの」
「そうですか? あ、ちょっとだけいつもより早く起きたかもしれません」
だから早く来ちゃいました、と朗らかに笑う花。
その理由を問うことは野暮なのでしないが、少しの時間も惜しんで会いたいと望まれているのが他ならぬ自分だということは、孔明にとって僥倖と呼ぶべきものだった。
基本的に、感情を悟られないように生きている孔明にとって、花の豊かで素直な感情や表情は眩しい。
かといって、言葉は発することで意味を成すのだから、やはり花のように、素直に声に出さなければ伝わらない。事実、声に出さない感情を察することは、思っているよりも難しい筈だ。
それなのに、花に限っては声を聴かずともその心の内がわかる時がある。その逆もまた然りであるのだが、例えばそう、こんな風に笑っている時などは、花の感情はとてもわかりやすい。
何気ない、言葉のやり取りの中に隠れている花の心情に触れることは、孔明にとって数少ない安らぎのひとつとなっていた。
(本当は、素直に甘やかしてあげたいけどね)
花の健気な様子を内心微笑ましく想いつつも、そこで素直に頭を撫でてやるのは、師匠としては甘過ぎる。
「あぁ、だから今日は寝癖がついてないんだ。感心だねぇ」
「えぇっ!?」
師匠からの予想外の指摘に慌てふためいた花が、自分の髪の毛をあちこち触り出した。
「ちゃんと確認したのになぁ…でも確かにちゃんとした鏡とかないし、」なにやら小声で呟いている。
「っはは、嘘、だよ。全く、そんなに動揺すること?」
「……え、」
しれっとそう返した孔明をぽかんと見詰めたかと思えば、花の顔からふにゃっと力が抜け落ちた。
(本当、花は顔に出やすいよね)
本当にこの弟子は、どうしてこう人を疑うことをしないのだろう。確かに、そこが花と言う存在の美点ではあるのだが……それでも、師匠としてはその素直すぎるところこそ、心配の種でもある。
(―― 師匠としては、か……)
自分の言葉に、孔明は自嘲を噛み殺した。
隆中で再会し、博望の戦の後には対面も果たし、もう随分長いこと、花と師弟の関係を続けている。
花がこうして孔明の傍にいることは、周囲にとっても、恐らくは花にとっても、最早当たり前の光景となってきていた。
******************************************
「図書館では教えてくれない、師匠の秘密」※ぬるい18禁ですが、身分証確認するのでご協力お願いします。
A5 コピー 10P 200円
三国恋戦記 孔明×花
現代師弟シリーズ2作目。
時系列的には「何も起こらなかった世界」のあと。
ちょっとだけ↓
****************************
いつもと同じ、ゆったりとした午後だった。
いつものように図書館で待ち合わせて、いつものように勉強を見てもらって。普段と何も変わらない一日。
今、花は師匠が作った課題を解き終わるまで、この場から動けない使命を負っている。
受験一ヶ月前。
にもかかわらず、最後の模試の結果が、思わしくなかった。それ故の、最後の追い込みである。そして、たっぷり一時間を掛けた甲斐あって、終わりはすぐそこに見えていた。
(ふぅ……あと一問……)
終わりが見えたことで、うっかり集中が途切れる。そこで花は、ふと周囲を見渡し、小首を傾げた。
いつもなら、終わる頃を見計らって帰ってくる筈の孔明が、帰ってこない。どうしたのだろう。
花が問題を解いている間、席を離れて書架を巡っては本を読んでいるらしいが、この広い図書館の中で、そう遠くには行っていないだろうとは思う。
そういえば、今日は大学のレポート用に調べ物をすると言っていた気がする。だとしたら、もう少し離れた書架まで足を伸ばしている可能性もある。それに、集中していたら時間も忘れてしまうというものだ。孔明の場合、特に。
もし孔明が戻る前にこの課題が終わってしまったら、探しに行ってみようかと思い、ふと、胸に懐かしい記憶が蘇る。
(あぁ、そっか……)
ふらりと何処かへ行ってしまわれるのには、慣れっこだ。
でも。
「探しにいくのは、久しぶり……だなぁ」
花が全てを思い出してから一ヶ月が過ぎた。
本来、この世界には存在しない筈の孔明と一緒に過ごす日常。それは思っていたよりも穏やかで、常にバタバタしていた頃が嘘のようだ。やはりふらりと姿を消す孔明を、いつも探しまわっていた気がする。
そして、最後の一問を解き終わる頃になっても、孔明は戻ってこなかった。
(これはもう、探しに行けってことだよね!)
***************************************
【既刊】
「何も起こらなかった世界」※再販(誤字等の修正あり)
A5 コピー 30P 200円
三国恋戦記 孔明×花
現代師弟1作目。
孔明バッドエンド後、師匠が現代に来て花の家庭教師になっているというサイト作品の派生。
花は記憶がないので、思い出すまでの話。
こんな感じで当日気配薄くいると思います。
数はそれぞれそんなにありませんが、なくなりはしない程度に持っていきます。
30ずつくらいあればいいだろうかと思っているので、明日頑張ります。
再販のは20くらい?持っていきます。
沖神の既刊は、「嘘吐き沖田と神楽を巡る冒険」のみかな?
希望いただければ持っていきますが…
よろしくお願いします~
一応新刊的なものも出ますので告知です。
オフは結局間に合わず長編も間に合わず、でもコピーの薄いのが2冊でます。
12/30 2日目 恋戦記師弟SP 東5ホ-09b
小説のみの取り扱いです。
銀魂の沖神(既刊のみ*今回で頒布最後にしようかと思ってます)と、
うたプリの翔春本をすこし持っていく予定です。
【新刊】
「星に触れる」
A5 コピー 30Pくらい 300円
三国恋戦記 孔明×花
ドラマCD前後、師匠が自分に触らなくなった気がして不安になる花と、じれった孔明さんの話。
ちょっとだけ紹介↓
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「おはようございます!」
柔らかな声が、無機質な部屋にふんわりと咲く。
誰が来たのかなどわかりきっていることだったが、それでも振り向いてその姿を捉える。
「おはよう、花。今日は早いね、どうしたの」
「そうですか? あ、ちょっとだけいつもより早く起きたかもしれません」
だから早く来ちゃいました、と朗らかに笑う花。
その理由を問うことは野暮なのでしないが、少しの時間も惜しんで会いたいと望まれているのが他ならぬ自分だということは、孔明にとって僥倖と呼ぶべきものだった。
基本的に、感情を悟られないように生きている孔明にとって、花の豊かで素直な感情や表情は眩しい。
かといって、言葉は発することで意味を成すのだから、やはり花のように、素直に声に出さなければ伝わらない。事実、声に出さない感情を察することは、思っているよりも難しい筈だ。
それなのに、花に限っては声を聴かずともその心の内がわかる時がある。その逆もまた然りであるのだが、例えばそう、こんな風に笑っている時などは、花の感情はとてもわかりやすい。
何気ない、言葉のやり取りの中に隠れている花の心情に触れることは、孔明にとって数少ない安らぎのひとつとなっていた。
(本当は、素直に甘やかしてあげたいけどね)
花の健気な様子を内心微笑ましく想いつつも、そこで素直に頭を撫でてやるのは、師匠としては甘過ぎる。
「あぁ、だから今日は寝癖がついてないんだ。感心だねぇ」
「えぇっ!?」
師匠からの予想外の指摘に慌てふためいた花が、自分の髪の毛をあちこち触り出した。
「ちゃんと確認したのになぁ…でも確かにちゃんとした鏡とかないし、」なにやら小声で呟いている。
「っはは、嘘、だよ。全く、そんなに動揺すること?」
「……え、」
しれっとそう返した孔明をぽかんと見詰めたかと思えば、花の顔からふにゃっと力が抜け落ちた。
(本当、花は顔に出やすいよね)
本当にこの弟子は、どうしてこう人を疑うことをしないのだろう。確かに、そこが花と言う存在の美点ではあるのだが……それでも、師匠としてはその素直すぎるところこそ、心配の種でもある。
(―― 師匠としては、か……)
自分の言葉に、孔明は自嘲を噛み殺した。
隆中で再会し、博望の戦の後には対面も果たし、もう随分長いこと、花と師弟の関係を続けている。
花がこうして孔明の傍にいることは、周囲にとっても、恐らくは花にとっても、最早当たり前の光景となってきていた。
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「図書館では教えてくれない、師匠の秘密」※ぬるい18禁ですが、身分証確認するのでご協力お願いします。
A5 コピー 10P 200円
三国恋戦記 孔明×花
現代師弟シリーズ2作目。
時系列的には「何も起こらなかった世界」のあと。
ちょっとだけ↓
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いつもと同じ、ゆったりとした午後だった。
いつものように図書館で待ち合わせて、いつものように勉強を見てもらって。普段と何も変わらない一日。
今、花は師匠が作った課題を解き終わるまで、この場から動けない使命を負っている。
受験一ヶ月前。
にもかかわらず、最後の模試の結果が、思わしくなかった。それ故の、最後の追い込みである。そして、たっぷり一時間を掛けた甲斐あって、終わりはすぐそこに見えていた。
(ふぅ……あと一問……)
終わりが見えたことで、うっかり集中が途切れる。そこで花は、ふと周囲を見渡し、小首を傾げた。
いつもなら、終わる頃を見計らって帰ってくる筈の孔明が、帰ってこない。どうしたのだろう。
花が問題を解いている間、席を離れて書架を巡っては本を読んでいるらしいが、この広い図書館の中で、そう遠くには行っていないだろうとは思う。
そういえば、今日は大学のレポート用に調べ物をすると言っていた気がする。だとしたら、もう少し離れた書架まで足を伸ばしている可能性もある。それに、集中していたら時間も忘れてしまうというものだ。孔明の場合、特に。
もし孔明が戻る前にこの課題が終わってしまったら、探しに行ってみようかと思い、ふと、胸に懐かしい記憶が蘇る。
(あぁ、そっか……)
ふらりと何処かへ行ってしまわれるのには、慣れっこだ。
でも。
「探しにいくのは、久しぶり……だなぁ」
花が全てを思い出してから一ヶ月が過ぎた。
本来、この世界には存在しない筈の孔明と一緒に過ごす日常。それは思っていたよりも穏やかで、常にバタバタしていた頃が嘘のようだ。やはりふらりと姿を消す孔明を、いつも探しまわっていた気がする。
そして、最後の一問を解き終わる頃になっても、孔明は戻ってこなかった。
(これはもう、探しに行けってことだよね!)
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「何も起こらなかった世界」※再販(誤字等の修正あり)
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三国恋戦記 孔明×花
現代師弟1作目。
孔明バッドエンド後、師匠が現代に来て花の家庭教師になっているというサイト作品の派生。
花は記憶がないので、思い出すまでの話。
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30ずつくらいあればいいだろうかと思っているので、明日頑張ります。
再販のは20くらい?持っていきます。
沖神の既刊は、「嘘吐き沖田と神楽を巡る冒険」のみかな?
希望いただければ持っていきますが…
よろしくお願いします~
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